2013 - Today
2019年6月某日
鎌倉市の閑静な丘の上の住宅地、建築から6年を迎えた富士山を眺める木の家。道路から少し上がった土地にたたずむN邸に訪問しました。玄関へ向かう階段前から、手入れの行き届いた植栽が客人を迎えます。
玄関前の格子は炭黒で、京都の町家に通じる上品でシックなデザイン。少しグレーががった外構の色とガルバの壁色と植栽の色の合わせが絶妙で、細かく計算されていると感じます。
写真を撮ってみても、このまま雑誌の表紙にしたいくらい。このようなファサードに仕上げている方は、かなりの美意識の持ち主でしょう。素敵なお話を伺えそうな予感から今回の訪問は始まりました。
将来まで見据えた理想の住まい
お庭のレイアウトデザインからご自宅の間取り設計まで、ご夫婦で思い描かれた理想の住まい像。ご主人はそれを自らプランニング。夢を落とし込んだ図面は百数十枚にもわたり、棟梁もかなり驚くところから家づくりは始まりました。
こだわりの土地を求めて
プランにも大きなこだわりを持つN様。土地探しももちろんこだわります。
求めていたのは「空気が良く、静か。近くには海と山があり、都会にも近い土地」こだわりの土地探しは、4〜5年の歳月を要します。そして巡り合ったのが、この鎌倉の土地でした。
海風が吹くこの土地は、静かで夏は涼しく快適。とても満足されているそう。こだわることで、理想通りの暮らしを手に入れました。
隅々まで手入れの行き届いた作品のよう
どこの部屋からもお庭が見渡せる
どこの部屋からもお庭が見渡せる
そのご主人の腕を見込んで、クボタ住建では他のお客様のお庭づくりをご主人に依頼した実績がある程です。
「どの部屋からもお庭が見渡せること」をコンセプトとしており、前述の通り、そのクオリティはプロフェッショナルの域。 コツコツとお手入れをされてきたお庭ですが、いつもまでも完成ということはなく、これからも お庭の変化を楽しんでいくそうです。
和にも洋にもバランスのいいアイテム
可愛らしいドローイングのイラスト
縁側にレイアウトされた多肉の寄せ植え
INTERVIEW
工務店はSUUMOを中心に探していました。他社も1〜2社見たり、住宅展示場も見に行きました。この家を建てる前は、横浜市のマンションに住んでいました。
奥様 クボタ住建にお願いしようと決めたのは、SUUMOに掲載されていた久保田夫妻の笑顔の写真に素敵な人柄が見えたから。これにつきます!
ご主人 転勤族でもあったので、転勤先も含め4〜5年探していました。空気が良く、静かで、山があって、海があって、都会に近いという贅沢な条件が揃う土地を探し求め、辿り着いたのがこの鎌倉でした。母の住む逗子に近いというのも選択理由のひとつです。この土地については、当初古家が建っていたので、久保田さんに相談しながら建築を進めました。
ご主人 こだわりポイントがかなりあったので、頑張って100枚以上の図面をかきました。庭と家のバランスや、どこからでも庭が見えるとか広すぎないこととか。
奥様 庭は、夫婦2人だけで作っています。週末はほぼ庭の手入れです。ぶどうの木も主人がこだわって植えました。家の中から見たバランスを意識しています。
和と洋が見事に融合していることも満足していますし、静かで夏は涼しいので、住み心地は満点です。2階から富士山がとても綺麗に見えます。
お家のお手入れはどうしていますか?
お手入れは特に注意してやっていません。傷は味だと思っているので。
建築時のことや予算のことを教えてください。
ご主人 予算については、考えながら図面をかいていたのでそれほど差額は発生していません。ガルバの幅や2階の壁紙などで調整して、設備に関してもご提案いただきました。
奥様 ポストをどうしても美佐子さんに選んで欲しくてお願いしました。携わっていただいた記念です。また、建築を決めた時にいただいたお手紙もとても感動しました。
GALLERY
ギャラリー
LAYOUT
間取り
1F リビング・ダイニング・キッチン
2F 夫婦の部屋・富士山の望めるお母様の部屋・水回り
棟梁の妻 久保田美佐子さんより
N邸の思い出は、ご主人が100枚以上の図面をかいてくれたこと。家づくりへの情熱と熱意を感じました。そしてとても器用で、お庭のバランスなどセンスが秀逸。奥様のコーナーでは奥様の可愛らしさが現れていて、ご夫婦の想い合いが垣間見ることができます。建築時小さかったミモザがとても大きく成長していて、更に素敵なお家になっていました。本当に素敵なお家なので、今回やっとご紹介できて嬉しいです。
久保田美佐子さんのブログ
「棟梁のお家訪問」come on a my house!神奈川クボタ住建整理収納アドバイザーの妻が綴る現場と暮らしのブログはこちらから
編集後記
クボタ住建の木の家のOB邸に伺うといつも感じるのが、施主様の個性とそれが反映されている暮らしです。憧れの地鎌倉のN邸は、ご夫婦と奥様のお母様との3人暮らし。「暮らすことを楽しむ」ことが全て実行されているようなお家です。
一見、シンプルなお家に見えますが、そのシンプルさが計算されているとわかります。植栽の枝のひとつまで。バランスや余白、見た時の美しさ。当然植物は生きていますので、先々まで予測して配置していらっしゃるのです。窓から見える葉の様子などもアートのように考えられていると感じました。
そうやって、ご家族の暮らしとそれに合わせた家づくりを追求して心地よく暮らしていらっしゃる印象。家も同じ。建てる前から今の生活をイメージしてレイアウトされたのだと思います。
つい目の前のことだけにとらわれがちですが、「暮らすこと」は「一生のこと」。どういった暮らしをしていきたいか理想を追求して、それを家づくりに反映・実行していく。そんな「楽しさや幸せ」を参考にさせていただきたいと思いました。